アクアドライブシステム(以下:ADS)とは水道水をシステムの作動流体として使用する水圧駆動システムのこと。
以下、その原理を説明していきましょう。
<一般社団法人 フルードパワー工業会HPより引用>
図1は子供の時に遊んだ竹筒で作った水鉄砲です。
左端の握りを押すと先端の穴から水が勢いよく出てきます。
図2に水鉄砲の内部の様子を説明しています。左の棒を右に押すと竹筒の右半分の水が穴から勢いよく出てきます。強く押せば水は遠くまで届きます。
これは「パスカルの原理」の応用で、圧力を利用して、小さな力で大きな力を発生させます。
いうなれば、「ジャッキ」です。
【ロンドン】タワーブリッジ
【パリ】エッフェル塔とエレベーター
水圧を機械の手段として初めて考案したのはBramah(英国:1795年)の水圧プレスです。液圧といえば現在では、通常油圧技術をさすようになりましたが、液圧の歴史は水圧技術から始まったのです。驚くことに、当時は現在の「電気会社」ならぬ「水圧供給会社」が存在していました。
歴史を紐解くと水道水を動力の媒体として利用する技術は既に18世紀末に登場していたのです。たとえば、ロンドンのタワーブリッジのゲートはもともと水圧で動いていました。
パリのエッフェル塔のリフトは現在も水圧で駆動されています。
今、地球環境保護が最重要課題です。二酸化炭素の削減目標とその達成に世界中が躍起になっています。
環境汚染問題は今や、単に地域的環境汚染にとどまらず、もっと大きな地球温暖化問題へと拡大してきました。
将来に向け、環境調和だけでなく省資源、省エネルギーが求められています。
現代によみがえったこの「ADS:新・水圧システム技術」は環境や人に対して安全な水道水や水道配管網圧力のみを媒体として使用する、省エネ・環境対策に貢献する注目の未来型技術です。
使用する水道水はすぐ入手できる上、低コストです。油を使用しないので火災の心配もなく、製品や環境を汚染せず、廃棄も安心です。
水で機械を動かすことで環境に優しい製品づくりを進めていきます。
レバーを「おこす」に回すと、水道水がシリンダー内のピストンを押して、防水板の扉を起立させます。
押された側に残っているシリンダー内の水は、排水パイプを通じて排水されます。
使用する水量(=排水される水量)は、最小型のシリンダーで約500cc。
例えば、幅10.0m・高さ0.5mのアクアシャッターが消費する水量は起立操作1回当たり、約5リットルです。
レバーを「たおす」に回すと、水道水がシリンダー内のピストンを押して、防水板の扉を倒伏させます。
押された側に残っているシリンダー内の水は、排水パイプを通じて排水されます。
使用する水量(=排水される水量)は、最小型のシリンダーで約500cc。
例えば、幅10.0m・高さ0.5mのアクアシャッターが消費する水量は倒伏操作1回当たり、約5リットルです。